【初心者向け】ふわっと殺陣の練習で気をつけていることを書いてみた

ここでは日本刀を使用する殺陣舞台の個人での練習について、ゆるっと書いていきます。
はじめに
殺陣は演技です。一手一手に、緊張感と意味を持ちます。
戦うにも理由があります。
前提として劇風によってその表現方法は変わってきます。華々しさを見せたいのか、人間の緊迫感を出したいのか、などなどキリがないくらい見栄えは変わります。
これは、まあいろんな殺陣あるけど、一人で練習して質あげたいと思って練習をしようと思うが、ただ繰り返していいのか?どこに気をつけたら練習がうまくいくのだろうか、そう思った自分がいましたので、書いておきます。
自己紹介
時間がない方は読み飛ばしてください。笑
私は、ちょっと学生時代に殺陣の経験がある殺陣が好きなエンジニアです。
ただし、刀が好きなのもあり、今自宅には竹光2本、居合練習刀1本、美術刀3本、稽古用木刀8本があります。笑
高校生の時に合気道を3年間、その間に刀の扱い方や剣術の型(合気道の型の元の動き)を鍛錬して、段を取得しました。その後大学にて先輩方の手法と武道のやり方を混ぜ、殺陣を研究しました。
殺陣公演を指で数える程度ですが経験して、有難いことに殺陣舞台の主役もやらせていただきました。そして現在アクションライセンス認定会の上級を目指し鍛錬をしております。
何が書かれている?
私が一人で本番稽古前に行なっていた練習方法です。
これが正解、と言えないですが少し役に立てればと思います。
誰に向けて書いている?
・殺陣未経験、突然することになって一人で練習しないといけない状況の初心者
・経験者だが、正直そんな自信がない人
※経験者および実力者は大変物足りなくなります。
気をつけていること
1. 斬る場所
相手を切る瞬間、力が一番かかる場所はどこか?
その姿を鏡で見た時、不恰好ではないか?
私は手を考え複数人で合わせた後に、個人練習をする際は上記2点を気にして殺陣を体に馴染ませます。
具体的には、狙う時に鎖骨を斬るなら鎖骨を狙う。ふくらはぎを斬るならふくらはぎを狙う。
斬る時、首をはねるなら首に当たる瞬間に力を込める。
袈裟斬りならば膝をクッションにして重心を下げて、力を下半身でうまく流す。
へっぴり腰では力は腰に逃げて腰が痛くなります。体に変な痛みが走るときは、往往にして不恰好で自然な動きでない場合が多いです。
※演出や劇風であまり腰を落とさずに刀の流れを大事にすることもあります。劇風に差し支えなければ問題ないと思います。
2.斬る姿勢(力の入れどころ)
きれいに切りましょう。
たくさん動画を観て目を養うことがいいのですが、それでも綺麗かどうかわからなければ、以下の筋肉をずっと使用して動いてみましょう。
・脚(体重移動、踏み込みで使うため)
・体幹(猫背/胸を張る状態にしないため)
基本、綺麗だと見れる姿勢は、
・斬ったあとは体の軸がブレずに猫背にならない状態
・斬っている時も体幹および腹筋で体を固定して下半身で重心を移動する状態。(雑に言ってしまうとテニスの構えみたいに。)
腕の力は要りません。最低限小道具の刀を持つ力だけでいいです。斬るときも腕力にモノ言わせて力強く振り下ろすのはおすすめできません。
理由は、何をしているのか理解しにくくお客さんがついていけないからです。
体幹について
一人で練習する時に力を入れることを行えば、変な姿勢にはなりませんし、練習にメリハリもつくという副産物があります。殺陣やスポーツの練習でもそうですが、ダレてしまい力が入らずにとりあえず動いているだけの人をたくさん見てきました。
練習でできなければ本番では絶対にできませんので、練習から実践をこなして体幹の使い方に慣れておきましょう。
ここで留意点。
なめらかに動くこととは違います。殺陣では動きのメリハリが大切です。姿勢を気をつけるというのは、ブレないことも大事ですが、同時に動きのメリハリ(斬る→止まる→重心移動→次の一手→loop…です)を気にしましょう。
ブレているものとメリハリのないものはNG。です。
脚力について
足の配置で格好のつきかたが違います。斬る際にどれくらい踏み込むのか、それをした結果お客さんにはどういう風に観られるのか。これを動画にとるか鏡で実践しながら確認していくだけで綺麗になります。
腕の力は適度に抜き、足の動きでコントールし、斬る時に思い切り踏み込む。です。
最後に
軽くまとめてみると、
例えば袈裟斬りなら、力のかかる場所は、
1、足の指の付け根(体重が乗っかるから)
2、太もも(下に斬る力がかかっているから)
3、腹筋の近くインナーマッスル(斜めに斬るための横の力、ブレない為の力)
振り抜いたあと、足に力を流すイメージです。
このどこを切るために、どこに力がかかるのか。
メリハリのある動きか?腹筋使っているか?を大事にしましょう。
そして自分の体で不自然な部分はないか?と確認→微調整の流れです。
殺陣の中では、様々な表現の工夫があります。
力の入れ具合「強/中/弱」を振り方を変えて魅せたり、いなし方や弾き方をその状況のそのキャラクターの性質によって変えます。斬ったあとの刀さばき、体さばき、斬る時の刀の軌道等…。
それぞれゆるっと書いていきます。
続きは次回です。