映画を通して社会を考える~マイ・インターン~

今日は紹介するのは「マイ・インターン」
原題は「The Intern」となっております。

主演はロバート・デニーロとアン・ハサウェイ。
作品全体はコメディの要素をふんだんに出しつつ、シンプルな構成のヒューマンドラマ。
高齢男性と若くて仕事全開の女性と言う登場人物を通し、「社会構造」や「異世代・異性同士」の交流が描かれています。

この作品ですが、公開当時のプロモーションの仕方が日米で全然違っています。
(洋画の輸入ではよくあることだと思いますよ)
映画が製作されたアメリカでは主人公は完全にロバート・デニーロでプロモーションされています。
ですので、どちらかと言えば「退職した高齢者」視点で物語が進みます。

ところが日本版ではアン・ハサウェイを主人公寄にしてプロモーションされました。
これはアン・ハサウェイが出演した「プラダを着た悪魔」が日本でも大きくヒットしたためでしょう。
まるで続編でもあるかのような書き方の広告まであるくらいです!

詳しく考察されているページが面白いのでそちらもぜひご覧ください。※下部の参考ページからどうぞ!

確かに「プラダを着た悪魔」(原題も同じ!)に比べたら、どうしてもインパクトには欠けてしまいますもんね…。
宣伝の「つかみ」としてはアン・ハサウェイを推したかった気持ちはちょっと分かります(笑)


●ストーリーを通して社会を観たり考えたり

この作品は見やすくて面白い映画ですが、評価が結構二分されていることで有名なようです。
一つは、全編を通して明るい作品性というのはいいのですが、ものごとの暗い方に目を向けないように作られている部分でしょうか。

この作品は明らかに現代のアメリカの社会構造の一部を切り取っているのですが…。

例えば現役引退後に待っていた生活にどうしてもしっくりこない高齢男性が職業復帰するという導入部分。
デニーロ扮するベンは、なんというか「よくできた」高齢者です。シニアインターンにもすぐに合格。
時代と共に消えた象徴の電話帳会社で働いていたのですが、彼自身は部長まで上り詰めているのですよね。
それなりに裕福だったのでしょう。一人で住んでいる家もそれなりに立派です。
「社交」という教養もよく分かっている。

唯一暗めのポイントとしては、彼は妻に先立たれています。それなりに大きい人生のターニングポイントでしょう。
作中で語られていませんが、妻が生きていたらインターンに応募はしなかっただろうことはすぐわかります。
その分かりやすさは明快で素敵。

けど、そこですら「あーっ!」ていう間に、「いいのかこれで?」というような回収のされ方をされてしまうんですよね…。
うーん…なんというか夢はあります。同時にそんな人生も悪くないんじゃないの?とも思います。


しかし、全体的に高齢者問題が暗く語られやすい日本気質からすると、やや都合よすぎるのかもしれません。
いや、たぶん他の国でもそうでしょうね。
主人公がデニーロで高齢者なら、高齢者ならではの乗り越えるべき大きな問題がもっと用意されていてもよかったのかもしれない。

ジュールズはわかるが、ベンはこのストーリーを通してどこが成長したのだろう

とは、思っちゃいますよね。高齢の方でも死ぬまで勉強な(ヒーヒー苦労しろってことではないです、絶対に)人生の方が今の社会にはあってるんじゃないかなぁ。


どちらかと言うとアン・ハサウェイ扮するジュールズの方がトラブルだらけ、課題だらけではあります。より深刻な。
しかし、とにかくパワーのあるジュールズは何度も悔しがりながら、なんだかんだゴリゴリ乗り越えてゆきます。


そういう意味では案外、若い人がジュールズたちに自分を重ねて見る方が色々いいことがあるかもしれません。

本作はアメリカでのプロモーションに「経験は古くならない」というキャッチコピーがあるのですが、
これを高齢者側視点で、ベンと自分を重ねて見てしまうと…上の言葉はちょっとリップサービスが過ぎる気がします。

けれど、なーんとなく思うのですが若いうちからたくさんのことを経験しておくと、
ベンのような素敵な高齢者になっているかもしれないなあと思います。性格や振る舞い方が(笑)

そういう意味でも若い人ほど「経験は古くならない」を頭の片隅に置いといてもいいのかもしれません。
あ、でも過去の成功パターンにすがりつくのではないですよ。その辺は見て頂けたら分かると思います。「マイ・インターン」

 


※参考ページ

【考察】映画「マイ・インターン」が日米で全く異なる宣伝手法をとる理由
http://creppy.hatenablog.com/entry/2016/08/11/025152

 

ワーナーブラザーズ「マイ・インターン」公式サイト

https://wwws.warnerbros.co.jp/myintern/

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