Taxi(3)
脚本にはリュック・ベッソンも関わっているこの作品。まあギリB級かな。(笑)
ちょっと肩の力を抜きたい時もありますよね?
そんな時に見たい作品がタクシー3です。
自分はシリーズ通して好きな作品なんですけど…まあくだらない。(褒め言葉)
通作5年目の3作目ともなればもう、おバカっぷりに磨きがかかりすぎていて…。
本当にお腹を抱えて笑った作品です。
これがフランス流のギャグセンスなのか?!と初めて見た時すごく勝手な衝撃を受けました。(笑)
「タクシー」シリーズなので、CGに頼らない派手なカーアクション(ただしカーアクションでなければ使う)が今作も健在です。
今回は雪山を車で走行するというのが、予告時から注目のベストアクションシーンでした。
制作国のフランスは試写会に来る人の数がものすごかったらしいです。
●ストーリー度外視
とはいえこの作品、もはやギャグとアクションに集中しすぎているため手段が目的になっていると言えるかもしれません。
先程あげた雪山をタクシーで滑走するシーン…。
ストーリー上でほぼ意味がありません。
雪山をタクシーで滑走するために、雪山に向かうストーリーが作られたと思えるような展開。
だから辻褄合わせというよりは、合わせる辻褄もないような状態です。
だが、それでいい。
のかもしれません…。
このタクシーシリーズにファンが求めている要素は何といってもギャグとアクション。
その2つにどれだけコミットするか?
ここに全てをかけているといっても過言ではないのです。
この映画で笑いたい。
アクションシーンにワクワクしたい。
3作目となり、それを待ち望んでいる人たちにとっては、それがこの上なく良い時間になるのです。
●笑いの難しさと怖さ
最後にちょっとシリアスな話。
先に補足しますが、シリアスなことを書いても私はこれまで通りタクシーシリーズが好きだし「笑っている」ことは幸せだと思います。
ストーリー上、ギャグの元になる「ハプニング」は完全に「やりにいってる」展開なのですが、
登場人物たちは笑いを取るために作中で行動しているわけではありません。
けっこう真剣なんです。
ただちょっと一般社会の常識からズレているだけ。
でも「誰かが真剣にやっていることを笑うことの怖さ」というものは、時に頭の片隅に置いといてもいいのではないでしょうか?
厄介な話です。
真剣だからこそ笑えることだって、
そこで笑えるから救われる人だっているのです。
私は笑いのことを専門に研究してる人間ではありませんが、
「笑われる」ことと「笑わせる」ことは、
ずーっと昔から沢山の人が考え続けている二項目なのだと思います。
しかも少しずつその姿は変わっているのではないでしょうか?
シェイクスピアの時代に認知されていた「道化」と現代人とを、もう横並びにできない気がします。
それでも「多くの人を笑わせたいひと」は、これからもどんどん現れると思います。
そうであって欲しいと思います。
※参考ページ
・映画.com 「タクシー3」ページ
https://eiga.com/movie/1686/